西洋的食器常用銀,鐵,或鎳制,打磨地光亮耀眼。而我們並不喜歡這樣的光澤。我們的水壺,杯子,或者酒壺雖也有銀製的,卻並不刻意打磨。相反,我們更喜歡器物表面光澤褪去,有了年歲,燒的發黑的色澤。不諳此道的女僕將古色古香的銀器擦的光亮而因此主人被訓斥的例子,也常有耳聞。
「西洋人は食器などにも銀や鋼鉄やニッケル製のものを用いて、ピカピカ光る様に研(みが)き立てるが、われわれはあゝ云う風に光るものを嫌う。われわれの方でも、湯沸しや、杯や、銚子等に銀製のものを用いることはあるけれども、あゝ云う風に研き立てない。却って表面の光りが消えて、時代がつき、黒く焼けて来るのを喜ぶのであって、心得のない下女などが、折角さびの乗って来た銀の器をピカピカに研いたりして、主人に叱られることがあるのは、何処の家庭でも起る事件である。」
『陰翳礼讃』 谷崎潤一郎